産業系バイヤーには、なぜ経理的な知識が必要なのか?

産業系バイヤーには、なぜ経理的な知識が必要なのか?

製造業で直接財を扱うバイヤーには、原価管理や投資回収計算といった経理的な知識が現時点でも必要でアリ、今後その頻度は減ることはなく、逆に増加すると考えています。この考えには、確固たる理由が存在します。

それは、価格をどのように決定すべきか、を教えてくれるためです。

消費者が購入する商品と違って、製造業の直接財を扱うバイヤーが購入する製品には、市場価格が存在しません。売り手と買い手の間の小さな規模の市場における実績価格であり、類似品価格があるだけです。

もちろん、実績価格や類似品価格も過去のなんらかの確認作業によって正当な価格であると判断されているはずです。しかし、サプライヤーからの見積金額をベースにして、若干の交渉と呼ばれるゴネることで、若干安くなって決定されている場合、現在妥当性が確保されているかどうかはわかりません。そこでバイヤーが、妥当性のある価格を見いだすヒントは、価格の分解で、その際には様々な経理知識を活用するのです。

経理というと、数字が苦手と思われる向きもあるかもしれません。しかし、価格の適正度合いを確認する行為は、バイヤーに求められ、永遠に結果を出さなければならないテーマです。もちろん、それなりに確認には時間を要しますが、過去の実績や類似品の価格対比を離れて、構成原価の分析を行なうことも有効な取り組みなのです。

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