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【暴論的】海外調達に必要なスキル~組織編
昨日に引き続いて、海外調達に必要なスキル。今日は、組織的なスキルを考えてみます。
1.予算獲得能力
これは、個人の能力にも該当するかもしれません。しかし、海外サプライヤーとの取引とは、ある意味での先行投資的な出費がかさみます。実は、多くの日本企業で海外サプライヤーからの購入を進めたいけど、最初に立ちはだかるハードルは、試作費用であったり、渡航費用であったりといった必要経費が捻出できない状況です。また、調達購買部門がこれまでと異なる多額の予算を使うことに、関係部門の理解が得られずに苦労するケースもあります。ある案件で、短期間に海外サプライヤーからの調達を実現させたケースで、数百万の費用が発生するケースはザラにあります。
2.仕様・要求内容の文書化能力
異なる言葉、文化を背景にした海外のサプライヤーですから、共通言語となるモノやサービスについて、しっかりと説明できなければ、そもそも調達が実現しません。ある有名企業のバイヤーが、見積もり依頼は図面を送ることだと断言していましたが、図面をただ送るだけではダメです。それは、長年の取引の積み重ねによって、サプライヤー側にも対応スキルが備わっている場合にのみ実現する現実を直視しなければなりません。
組織的能力といえば、貿易実務とかそういった面でのスキルと思った方も多いのでは無いでしょうか。確かにあったほうが良いですが、外部に専門の企業は沢山あります。そんな汎用的なスキルこそ、外部から調達して、調達購買部門としては内部にしかないリソースを海外調達にどう振り向けるのかを考える必要があるのです。