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成功する集中購買に必要な準備
集中購買を成功させるために必要で、誰も行なわない「内なる集中化」とはなんでしょうか。
集中購買を実現するためには「3つの集中」が必要です。
1.「購入アイテム」の集中
2.「購入窓口」の集中
3.「サプライヤー」の集中
集中購買とは、ある「単位」あたりの取引量を、どのように拡大するか。あるいは、サプライヤーに拡大したように認識させるかが課題です。
この3つの集中で、調達購買部門で日常的に実践できる内容は、1の「購入アイテム」の集中です。製造業では、設計担当者によって、少しずつ仕様の異なる類似品を何種類、何十種類も設定している場合があります。バイヤーは、自らの手によってアイテムを減らせません。設計担当者に対して、種類の多さと価格の因果関係を明示して、少しでも1購入アイテム毎の購入量を増やすメリットを伝えるしかありません。当然、一つの種類にまとめるには、設計内での検討作業が発生します。製品の検証も必要になるでしょう。調達購買部門のバイヤーと同じように、たくさんの抱えきれない業務を抱え、構成部品の集約なんて手が回らないって事態になります。でも、こんな状態では「集中化」は進みません。まして、異なる法人間での集中購買など、実現できるはずもありません。
「内なる集中化」とは、特別な集中購買という取り組みがなくても、最低数の種類しか買わない意識が社内にどれだけ根付いているかの結果です。そもそも、同じ法人内で調達購買部門と設計部門で、購入種類の削減が実現されていないのに、異なる法人間での集中化など実現しません。他社と歩調を合わせる前に、まず社内の歩調を合わせる取り組みが必要なのです。
集中購買では、いったいなにを、どのように集中化して、どんなメリットを期待するかを机上で検討し、机上で妥当性のあるメリットの可能性がなければ実現しません。いうなれば、集中購買をどのように実現するかという設計図が重要です。