サプライヤーを集中させる

サプライヤーを集中させる

集中購買の手段の一つ「サプライヤーの集中」

果たして、どんなメリットと、デメリットがあるのでしょうか。

同じカテゴリーにある複数のサプライヤーの数を減らして、1社あたりの購買量を増加させます。得られるメリットは、

1.コスト削減~1社あたりの購買量増加による、スケールメリットの追求

2.サプライヤー社内での優先度アップ

上記1のメリットは、規模の経済の追求です。量産効果によるコスト削減効果と、営業費用に代表される費用も、サプライヤー側での削減が期待できます。

上記2のメリットは、サプライヤーにとって「選ばれた」との事実が、バイヤー企業への姿勢に影響を与えます。サプライヤー内での優先度を向上させることで、より高度な関係構築のきっかけにもなります。サプライヤーマネジメントをバイヤー企業の意向通りに行なう際には、サプライヤー側にも同じようにバイヤー企業を重要視してもらわなければなりません。その環境整備にも繋がります。

一方デメリットとしては、購入価格が硬直化する可能性が高くなります。もっともシンプルな競合という手段が使えなくなり、それ以外の手段で、コスト削減他様々なバイヤー企業の要求を実現しなければならなくなります。また、事故や天災によって集中したサプライヤーからの供給がストップした場合のリスクにも事前の対処が必要です。

サプライヤーの集中化で重要な点は、バイヤー企業側の意向により、集中をコントロールする点です。バイヤー企業の意向で、いつでも複数社購買に移行できる環境を維持するといった対応です。もっとも避けなければならない事態は、意図せぬ集中です。東日本大震災のサプライチェーンの寸断でも、二次、三次サプライヤーが、意図せず1社集中状態となっており、供給停止の原因となりました。

サプライヤーの集中のポイントは、集中にするのも分散するのもバイヤー企業の意思によってコントロールすることなのです。

無料で最強の調達・購買教材を提供していますのでご覧ください

mautic is open source marketing automation