ケーススタディ2

ケーススタディ2

皆とやるケーススタディだけでは何も身に着けることはできない。今回、缶詰研修を終えて再認識したことである。
購買ネットワーク会では、よくケーススタディをやる。会の性質上、購買に関するものが多いので、解決方法は参加者なら一応考えることができるはずである。予習も可能だ。
ただ、そうやって自分なりに考えた解決方法は、ともすると従来の自分の思考パターンにとらわれてしまうはずだ。
実際に会の場で皆と意見をぶつけ合い、ひとつの考え方に纏め上げる過程では、確かに自分の思考パターンの不備や、スキルの不足に気付くことができる。購買ネットワーク会は気付の場であり、交流の始まりの場であると私は思っているので、会自体はこれでうまくいっているのだと思う。
しかしながら、会が終わり、ルーチンワークに戻ったときに、他の参加者の持っていた優れた思考パターンやフレームワークを使いこなせる自分が、そこにいるのであろうか。
はっきり言うが、そんなことは100%ない。自分のものでない思考パターンやフレームワークを身に着けるには、絶対的にインプットもアウトプットも不足しているからだ。
でも、自分の職務である「購買」に関することなので、なんとなくわかった気になってしまって納得してしまう、そんなことで良いのだろうか。
今回の缶詰研修では、自分の得意分野ではないことについて、事前学習をしてフレームワークを学び、ケースの予習に数時間かけて、本番に臨んだ。それでも全く、フレームワークを使いこなすことなどできず、その場で新たに出されるケースに実際に取り組んでみると、惨憺たる結果であった。これは私だけではなく、殆どの参加者がそうであった。
唯一の例外が、最近、その分野についてビジネススクールなどで、フレームワークを学び、ケースに取り組んでいた人だけである。
やっぱり「分かること」と「使える」ことは全く違う次元のことなのである。だから購買ネットワーク会で気付いたことは、使えるようになるまでインプットとアウトプットを繰り返さないと何にもならないのである。

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