・プレゼンテーションによって未来を拓く自慢ではないのですが、私の仕事上のチャンスは、自分自身のプレゼンテーションによってもたらされました。私がどこかで話したら、それを聞いて気に入ってくれた人が「本を書きませんか」と声をかけてくれたり、「今度、こちらでも講演してください」と誘ってくれたりしたのです(やっぱ自慢か。すみません)。それは、私の話が上手いというわけでなく、たまたまだとは思います。ただ、日ごろから「何を話せば人びとは喜んでくれるだろう」と考え、努力はしてるのですよ。先日、製造業ではありませんが、ある元バイヤーの人のプレゼンを聞く機会がありました。正直言って「つまらない」です。聞き手のことを考えていない、工夫もされていない、そんなプレゼンでした。思うに、バイヤーという職業は、常に「受け身」になりがちです。資料もサプライヤーが作ってくれる。他部門が作ってくれる。自分は聞くだけなのです。だから、バイヤーにこれから求められる最大の能力は「プレゼンテーションスキル」ではないかと思いました。もちろん、調達・購買のノウハウやスキルをお伝えするのも良いですけれど、そろそろプレゼンテーションスキルなども開発・伝達していくべきではないかと。想像するに、プレゼンテーションの成否は、・意外性があるか・わかりやすいか・考えさせる内容かという三つが必要でしょう。なのに、この三つを考えていない人が多いのですよね。この三つを意識しただけでだいぶ変わります。・マネるという基本そして、重要なのは他者のプレゼンを聞いて、それをマネるということでしょう。模倣以上の学習方法はないといっても良いからです。では、どうするか。まずは、これを御覧ください。http://www.ted.com/ ここが凄いのですよ。おそらく、みなさんも仕事のヒマつぶしになるのではないか。「TED」というホームページです。アメリカの著名人のプレゼンを、そのまま見ることができます。プレゼンにもよりますが、日本語の字幕をつけることができます。たとえば、「Chris Anderson(書籍「フリー」の著者)」「Jeff Bezos(言わずと知れたAmazon.com創始者)」「Seth Godin(伝説のマーケッター)」などがいます。彼らのプレゼンテーション画像を見るだけでも刺激的です。私は、講義で綺麗なプレゼンシートを作ると評判ですが(すみません、言い過ぎました)。アメリカ人のプレゼンテーションはシンプルで美しいものが多いのです。これは参考にしています。あと、これも大変参考になります。http://www.slideshare.net/ SlideShareでは、なんと各人のプレゼン資料を配布しています。マーケッターや著名人たちが多いので、大変デザインを凝ったものが多い。しかも、これも無料です。会員になる必要はありますが、pdf形式でいくらでもダウンロードすることができます。フォントやデザインを知るには最高の教材でしょう。マネというのは最高の方法です。誰でも、最初から最高のパフォーマンスはできません。凄い人を見て、試行錯誤を繰り返しながら、徐々に向上していくものなのです。インターネットのこの時代は、そのような宝=マネする対象があちこちに転がっています。これを利用しない手はありません。・どうやって練習するかでは、プレゼンテーション自体はどうやって練習すればよいのでしょうか。回数を重ねるしかない、と私は思います。前述の「http://www.ted.com/」に掲載されている人が、すべてプレゼンの達人かというと、そういうことはありません。でも、「間合い」や「タイミング」などは、やはり場を重ねた人にしか出せない、ある種の「超越感」があります。どんな人でも、回数をこなすことが、このレベルになる前提なのですよね。今こそ、プレゼンの機会が増えているときはない、と私は思います。見知らぬ人と出会い、その場で自分の考えを発表する、ということと無縁の人はいません。それに、逆にそれは訓練の機会だということもできます。伝えることと、それによってチャンスを広げ、自らの機会を拡大していくこと。これをバイヤーは考えなければいけないと思うのです。プレゼンの訓練チャンスはどこにでもあります。すばらしいプレゼンで他者を驚かせること。それは、きっと自分の生きがいにもつながるだろう、と私は思うのです。追伸)ちなみに、私のプレゼンテーションシートをそのままお渡しすることはできませんが、以前、あるプレゼンに使った私の資料があります。面白いかもしれない、と思い、ここにURLを記載しておきます。「購買部50のマニュフェスト」です。お時間があるときに、どうぞ。http://www16.ocn.ne.jp/~fastska/50manifestsofnewpurchasing.pdf ぜひ、ついでにこちらも見てください!クリックして下さい。(→)無料で役立つ調達・購買教材を提供していますのでご覧ください