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SHAREの可能性
SHAREとは何だろうか。共有のことだ。同名の本が話題になっている。さまざまな購入物も、実は消費者が買ったあとに「使い尽くされる」ことは少ない。ドリルを買っても、ほんの数回しか使われることはない……。それであれば、ドリルを共有してしまったほうが人類のためになる。そのような例がいくつも同書にはあがっている。
では、と私は思った。
共同調達なんて、そのものじゃないか、と。
共同調達で買ったものの、多くは廃棄される。安くするために大量購入を余儀なくされるからだ。20%安くなったって、30%を捨ててしまうのであれば意味がない。
この考え方を進めるとどうなるか。それは、「単価が上がってしまう共同調達の可能性」である。バカげている、そう思われるだろう。しかし、けっこう本気である。
これまで共同調達は単価が下がることを前提としていた。ただ、購入したものを捨ててしまうのである。それならば、単価が上がったって、トータルコストが下がるように「バラ買い」できればいい。
簡単な計算をしてみよう。100円で100個のネジがあるとすれば、単価は
100円÷100個=1円
である。しかし、30%廃棄するのであれば、
100円÷70個=1.4円になる
それならば、1.3倍だったとしても
81円÷70個=1.1円となるからメリットがある。
単価はあがる。でも、トータルコストは下がる。このような共同調達を夢想することは無意味だろうか。そうは思えない。
SHAREは共同調達という形をとり、先鋭化したなかでメリットを生み出し続けるのである。