Time is Money~納期短縮の効用

Time is Money~納期短縮の効用

昨日の新聞に、建設機械のメーカーが納期を3割短くする国内工場の生産効率化に取り組んでいるとの記事が掲載された。日本の製造業が生き残るために有効な取り組みといえる。

記事には、2016年までに納期30%短縮を達成する方針とある。この業界に製品を納入している業界でも、納期を短縮する取り組みが行なわれている。納期を短くする取り組みは、社内のあらゆる部門に良い影響が期待できる。

まず、在庫回転率が好転する。その影響で、運転資金の削減が期待できる。これは、企業の基礎的な体力の強化に繋がる。続いて、販売面で有利な商談展開が可能となる。購入を決めれば、今すぐにでも納入せよが、どこの業界でも起こる。そんな中で、競合会社よりも短いリードタイムが実現できれば、顧客の欲求に答えて、価格面での交渉を有利に進められる可能性も高くなります。

そして調達購買部門への影響。記事には「需要変動に応じて必要な部品を的確に調達できる体制整備も急ぐ」とある。これは、バイヤー企業/購入側で納期短縮をおこなった結果、サプライヤーに従来以上の在庫が積み上がったのではまったく意味が無い取り組みとなる。したがって「取引先と連携を深め」とあるが、一方的な押しつけで無い具体的な取り組みが必要となる。詳細な記述がないのは、具体策が無いからであろうか。納期短縮化によって生まれるデメリットをどのように分担して処理するかがポイントになる。
こういった取り組みのキモ、実は営業部門の販売見通しの精度によっても実現の可能は高まる。記事あるメーカーが具体的にどのように取り組むのか、今後注視することにする。

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